告白の無いこの関係／杉田里末／宙出版（メロメロコミックス）

裏表紙から：
旅行会社で営業として働く町田は、取引先の部長の伊庭からある関係を強要されている。伊庭は気が向いたときに町田を呼びつけ、社内だろうが昼間だろうがお構いなしに押し倒してくるのだ。ひたすら耐えていた町田だったが、最近、伊庭がふと見せる優しさに何かを期待している自分に気づいてしまう。この関係は決して対等にはなり得ないのに……
エリート×ヒラ営業の、ビタースイートなセクハララブ！！

セクハララブってどうなのよ、と思うのですが、ホントにセクハラです。それは犯罪だYO！
きっかけは強引に関係を持ったことから、というのはＢＬではよくあるっちゃあ、あるパターンだけど、最後まで納得しきれない部分が残るのは、多分、主人公たちが自ら動かないからなんでしょう。
お互いに好きなんだろうな、というのはわかるんですが、逃げたり試したりするばかりで。シリーズは三話収録の全て読み切りですが、そのうち二話は脇キャラの八巻先輩の働きによって事が丸く収まります。八巻先輩によってラブが始まり、八巻先輩の後押しによってこじれた関係が上手く行くという。君ら、ちょっとは自分らで何とかせえよ。先輩がいい人すぎっていうか都合よすぎ。
絵も何となく、他の作品よりごちゃついてる感じがして読みにくかったです。

同時収録に、リーマン同士のシリーズ読切りを二本と、消費者金融経営者と客の話一本を収録。後者はクールな眼鏡美人受。これもあまり心に残らず。
リーマン同士のお話が、私の好きな身代わりラブだったので売らずに置いてあります。攻の元カレが美人という様式美と、受が攻を一途に思っている、というお話が好き。そんだけ！
オススメ度：★★★（星３つ）