デッドロック／英田サキ（illust・高階佑）／徳間書店（キャラ文庫）

裏表紙から：
同僚殺しの冤罪で、刑務所に収監された麻薬捜査官のユウト。監獄から出る手段はただひとつ、潜伏中のテロリストの正体を暴くこと……！！密命を帯びたユウトだが、端正な容貌と長身の持ち主でギャングも一目置く同房のディックは、クールな態度を崩さない。しかも「お前は自分の容姿を自覚しろ」と突然キスされて……！？囚人たちの欲望が渦巻くデッドエンドＬＯＶＥ！！

「DEAD HEAT」「DEAD SHOT」へと続く第一巻。アメリカのサスペンスドラマ風で、ＢＬプリズン・ブレイク。でもプリズン・ブレイクより面白いよ！
全三巻なので、恋愛だけでなく背景もきっちり書き込まれています。オチを予感しながらも、最後まで、「どうなっちゃうの？」と思わせるストーリー展開。久々に読み応えがありました。
クールで謎めいたディック（攻）と、普段は冷静だけど意外と熱い主人公のユウト（受）の絡みが良いです。

萌えメインのＢＬを読みなれている方は、きっちり背景の書かれた小説は読みづらい、或いは二人の絡みがないところは読み飛ばしちゃう、という部分もあるかもしれません。が、やっぱり書き込まれてる方が読後に残るものが多いんではないかと。
最近、ＢＬ小説を読んだ後に、なんだこれだけの話か……と思うことが多かったのですが、これは久々に大ヒット。裏表紙の煽りを裏切らないというか、それ以上でした。
とりあえず、最初の一巻だけ買ったのですが、読み終わってすぐ二、三巻を買いに近所の本屋へダッシュ。
全巻そろえといて、土日に一気に読むと良いかもです。
オススメ度：★★★★★★★（星７つ）